2013年11月 のアーカイブ

いのちをふきこまれしもの

2013年11月28日 木曜日
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ルーシーと名付けていたギター、チェリーサンバーストカラーのレスポールスタンダードが福井に嫁に行って一か月が過ぎようとしています。乃里絵さんが抱えてみた時 とても似合ったので彼女に弾いてもらおうと思いました。ギターに限らず楽器って自分の感性にフィットするか否かが第一で、まずスタイルと色、僕はストラトキャスターとレスポールが好みでレコーディングにはこのパターン違いで臨みます。メイプルネックのテレキャスターも持っています、これは枯れた憂いをおびたバラードを弾くとなかなか良いです。ギブソンやフェンダーと言った人気ブランドはオールド(早い話が中古)でも高価で取り引きされるので高級品…イコール、音が良い!と言うイメージが出来あがっています。値段が高いには高いなりの理由があるわけですが某楽器店でみたレスポールのオールドモデルが二百万近い値段(十九万円だと思って買うつもりになりました)なのにはさすがにブっ飛びましたけど(笑)。自分の欲しい音を出すのに必要ならば…やっぱり 70’のハードロックをやるなら60年頃のレスボールじゃあ!と言うような豪
気な方、又は投機目的やコレクターでないのならば『うん!この子だ〜!』で決めるのが一番良いんじゃないかな。一目ボれすると長く愛着を持てるからね。ギター買おうと思い、初心者だからまずは安いやつからで……気持ちはわかるけど、やっぱり10万円前後のモノが材質や使用パーツがしっかりとしていますから少し無理してもグレードの高いモノ選んだ方が良いかもしれません。安いモノは安いなりの造りだしチューニングが安定しなかったりネックが反ってしまったり断線したりとトラブルも多いです。音もなんとなく平べったいです。何回か前に書いたブログのオークションで落札したギター、無事到着しました。弦張り替えて電装パーツとブリッジ等磨きをかけてオクターブチューニングも完了。デッドストックかと思うほどの最高のコンディションです。鳴り自体がとてもふくよかで音の伸びがとても素敵で気持ち良いです。子供の頃に読んだ本で魔法のヴァイオリンの話がありました。なかなか芽の出ないヴァイオリニストが魔女から魔法のヴァイオリンを渡されます。手にした瞬間指が勝手に指板の上を滑り軽やかに曲を奏でます。コンテストを総ナメにしたヴァ
イオリニストですが人気絶頂の時に…あっ!話がそれました。新しいギターを手にした僕はまさにこのヴァイオリニストの心境です。今まで億劫だったフレーズが楽々弾けるんです。多分他の楽器やマイク等にも言えることでしょう。皆さんの『魔法のヴァイオリン』何でしょう? 努力してればきっと見つかるはずです。


押しと引きの美学

2013年11月25日 月曜日

曲の間でブレイク…つまり間…無音の部分があるとします。僕はその一小節の間がとても好きで自分で作った曲の中にも良くそのパターンを使います。例えば唄の途中とか間奏の時とかに、演奏が一旦止まります。そこで(いちにぃさんしぃ)と言う間が空きます。そして …しぃ の次の瞬間にグワ〜ン みたいなキメのパターンが…って、言葉で説明は難しいと言う意見は無視して進めます(笑) リズム屋のミュージシャンの立場で言うと、このブレイクの際の四拍をどうするか? ハイハットを踏むのか? クローズで刻むのか? バスドラを踏むのか タムまわすか、スネア一発か? そう言えば昔一緒にライブやったバンドのドラマーはやる事がなくなって『うわぁ〜お』って叫んでましたっけ。専門用語(笑)でフィルと言われるこのパターンはドラマーの個性やセンスが問われるモノです。カッコいいフィルをモノにしたときやキメパターンを持っていればバンド内ではたちまちヒーローです。ジャズにしてもロックだとしても昔の著名なドラマーには必ず音やパターンを聴けば『あっ!』って言う感じで誰
が叩いているかがわかったものです。レーベルとの契約の関係で名前を伏せなければならないような事がありますが、そんな時でもスタジオミュージシャンはちょっとしたフィルに『スタタッタントコタン』とか『ドコドコスタタンタタン』みたいな独自のキメフレーズを入れてさり気なく存在をアピールしたりしていました。僕の師匠はその気になればどんなスタイルもイケるドラマーだったんですけどソロをとる時は必ずお決まりのパターンを入れて演奏しました。それは聴いているお客様が期待しているからというのもありますがとてもとても難しくて誰もコピー出来ない…つまり絶対的な実力を他のミュージシャンに誇示しているわけです。あるいは一発屋と言われようが何だろうが、ヒット曲が一つ有れば充分。頻繁にテレビに出たりするわけでは無いのにキャリアを誇るミュージシャンやアーティストは、みんなこのキラメキパターンを持っています。言いかえればカリスマ性ともいえましょうか?一つを極める…やはりひたすら継続…が肝心でしょうね。みなさんは持ってますか? ここぞと言う時のパターン…ひとつあれば強いよ!絶対に。


ばかとはさみはつかいよう

2013年11月20日 水曜日

人間誰しもなにかしらの取り柄がございます。多分に漏れず僕にも何かあるはず…と考えてみたのですが人様に自慢できるような特技や経歴は見当たりませんでした(笑)。しかしですよ、今月のはじめに乃里絵さんのレコーディングをした時に『あっ!これだぁ!』とついに見つけたんです、自分の取り柄を。録音の際にきれいな伸びのある音にしたいと思いギターの弦を張り替えることにいたしました。曲により使いたいギターが違いますので全部で四本張りかえなければなりません。手間が掛かり面倒な作業だな…と思ったりしていたんだけど、古い弦外してネックをみがいて新しい弦を張り替えてチューニングします。自分でも驚くくらいに目茶苦茶速かったです。これならアーティストさんのライブの時にアシスタントもイケるじゃん。誰か雇いません? ギャラ格安で良いですよ(笑)。


おもいこがれて

2013年11月18日 月曜日

何年か前にとても欲しかったギターがありました。弾き心地と言い奏でられる音と言い楽器店で試し弾きした際に心魅せられてしまいました。まず手にした時の感触…吸い付くように手に馴染んで、なおかつ指板を滑るようにフレット移動がスムーズでした。音も、倍音っていうのかな?ギター自体の鳴りもとても良いのですがアンプを通して出てくる音の深みにヤられました。店長さんの話によるとスペリオル湖の湖底に百年まではいかないけど相当な年数沈んでいたヘリテイジウッドを材料にしているので木目が詰まっていてとても良い音がするんだそうです。貴重な木なのでレギュラーとしてシリーズ化はないみたいな事を言っていたような気がします。その時は手持ち資金が無くて諦めたんだけど、後にも先にもあれ以上のギターは手にしていません。既に販売していないので無理してローン組んでも買っておくべきだったかな?とか、思ったりもします。まさに後悔先にたたず。……それが、つい先日の事です、何気なく覗いたYahoo!のオークションで出品されてるじゃないですか! やけに入札の金額が低かったので ? と思いましたが程度は問題なさそうです。
傷や改造された形跡もありません。お店で言えば展示品でたまに試し弾きされるような品物の程度と考えて良さそうです。当然ながら入札に参加します。出品者が楽器屋さんや機材関係の方ではなくて地方のリサイクルショップの方のようで、ギターに対しての余計な付加価値を付けていないせいでしょうか、楽器専門のオークションやギターセレクション等の中古市場価格を大幅に下回る金額で落札することができました。あとは無事に傷やネック損傷等無く我が家にたどり着くのを願うのみです。無事到着したらリポート書きます。ワクワクしながら待ってます。


さんきゅう のりえちゃん

2013年11月15日 金曜日

レコーディングの感想等を乃里絵さんがブログに書いて下さっています。とても嬉しい内容ですね。一般的にレコーディングなどでスタジオに入ると確かに楽しいですし妙なテンションが得られる利点があります。それなりに機材が揃っているところならば憧れのあのアンプやハイグレードなドラムキットやらで、お気に入りのアーティスト気取りもまた嬉しいものです。ボーカリストさんもコンデンサマイク等使って自分自身のヴォイスの再認識も良いものです。それなりの機材を使えばやはりそれ相応のサウンドは得られるモノです。例えばゆゆ美さんのようなサスティーンをいかしたいような声質の場合、俺ならばこう録るのになぁ、とか、そのスタジオにあわせてこうしたマイクセッティングだな、とかイメージをふくらませるわけです。逆に言えば録れる音は広さや壁の材質等スタジオごとにかなり違うと思います。ハイグレードを目指すならばやはりそれなりのハコは経験しておくべきでしょう。ただ利点ばかりではありません…そうそう利用出来ない理由もございます(笑)…予算はもちろんですが俺は時間に気を使います。やはり綿密にスケジュールたてておかな
いとスムーズに作業は進みません。追い立てられるプレッシャーも嫌なものです。あとはやはりエンジニアやバックミュージシャンやディレクターと言う方々の協力も必要です。つまりスタジオワークは綿密に練られた組織的作業といえましょう。対してマイスタジオレコーディングですが、当然ながら自前の機材なのでスタジオ経費はかかりませんし使用時間を気にする事もありません。細々としたセッティングもちょいちょいと自由自在におこなえます。楽器の音を足したければその場でできますし納得いくまで作り込むことも良いでしょう。何よりもボーカリストさんにリラックスしてもらえること、また自分自身には周りの余計な雑音やエゴとかかわらずに済むのが大きいです。元々ドラムは自分で叩いていてリズムトラックを作ったりして、他の楽器はそれぞれのミュージシャンに頼んだりしていたんだけどギャラの問題やスケジュール調整等よりも何よりもミュージシャンやエンジニアのエゴやわがままが鬱陶しくて(笑)。ならば練習して自分で全部演ってしまおう!あとは自分が信頼関係を構築出来るアーティストさんやプロデューサーさん達と常にリラックスし
た状態でグレードの高い作品をリリースしていければ。乃里絵さんからもらった言葉、やっとスタートラインに立てたかな?そう思わせていただけました。今書いてる事が、はったりなのかしっかりとした考えに裏打ちされたものなのか…これから発表される作品を聴いてくれる方ひとりひとりが答えを出してくださいます。怖いです…でもその何百倍、何千倍楽しみです。ボス よろしくお願いいたします。