2013年1月 のアーカイブ

はじめてのおつかい

2013年1月17日 木曜日

アーティストさんのレコーディングが終了するとそれぞれのトラックの音圧等の調整を行なった後、ミックスダウンと言い、レコーディングした各トラックのバランスを取りながらひとまとめにしていきます。言葉にすると簡単ですが結構厄介な作業なんですよ、これが。仮にギターやピアノにボーカルのみのシンプルなものだとしても、厄介さは変わりません…むしろ音数が少ない分、きめ細かさにより神経を注ぎます。良く聞かれる質問なんですが、この時にボーカル自体の編集も可能です。極端な話、音程の上げ下げも可能ですし、下手なボーカルだとしても音をあわせる事も出来てしまいます。全て自分の意思のまま…その音源に関しては自分の思うまま、神の如く振る舞えるわけです。 ライブでの再現不可能なサウンドにもできたりします(笑)。でも僕自身はアーティストさんやディレクターの意向を重視して音を作っているのが多いです。『えっ!これじゃ駄目だろう?』って思う事も多いですし、センス悪いんじゃない?…と思いつつも、引き受けた以上は相手の希望に沿ったミックスをつくります。その点 ボスの意向や依頼は明確です。『ボーカ
ルは聴き手の真正面、ど真ん中、センターから聞こえるように。余計なリバーヴやエフェクト等の小細工はいらない』 ボーカリストの声がしっかりと聴かせられるならば極端な話バッキングの音等は不要! このような要請に対して心踊らぬエンジニアはいないでしょう。最近のゆゆ美さんの活躍をみるにつけ、ボスやネミューに、微力ながらかかわる事が出来て とても自分は幸せモノだと思います。今後ともよろしくお願いいたします。


いよいよ始動

2013年1月11日 金曜日

2013年 飛ばしていくよ!の宣言通り、まだ正月気分が抜けないうちでに某アーティストさんのレコーディングを完了いたしました。去年の十月後半頃からリハーサルめいたことはしていたのですが、前日夜の九時過ぎから始めて翌日の午後には終了…それも七曲ですよ! 勘の良さとリズム感 メロディー感覚の鋭さに正直頭が下がりました。それ以上にレコーディングマイクの前に立つまでの四か月間に彼女は何百回と唄い込んだ事でしょう。OKテイクを出すのに、それぞれ二回から三回のテイクで済んだんですよ。凄いですよね。その努力がものすごくわかるのでトラックチェックで聞こえる歌声に涙が出ました。ネミューのコンセプトとは違いますがメテオリットとしては(明日)や、ゆゆ美さんとは対極の作品が送り出せると思います。ネミューのコンセプトである飾らない、目の前で唄っているかのようなボーカルを聴かせる…その対極にあるもの…僕は敢えてバンドサウンドにこだわりました。それもライブ感だと思います。早くみなさんに届けたい気持ちを押さえて時間をかけてミキシングやトラックダウン作業することにします。


ステージの魅力と罠

2013年1月6日 日曜日

新年初っ端のボスのブログ、痛快でしたねぇ〜!やっばりルックスは大切ですよ(笑)、アーティストさんを商売にするんならスタイルも重要です。まあしっかりとレッスンしてトレーニング続けてりゃひき締まりますよ、自然とね。その絡みで僕が言いたいのは上手いシンガーとは… ? 見た目と違い。これは聴いてくださる方の好みや感性でしかありません。歌唱力…演歌や民謡歌手なんてとてつもないわけだしオペラ等のクラシックの声楽家さんとかまでジャンル広げると大変な事になりますね。ここでみなさんに考えていただきたいのは、今あげた演歌 民謡 クラシック…ジャンルが違う歌い手さんに共通する歌唱力を量る基準みたいなものは何だと思いますか? 以前友人の舞台構成演出家と話した時に聞いたのですが芝居の役者さんならば演出家の望む演技のできる人 シンガーならば作曲者の意図通り…決まった譜面通りに歌える事でした。正解かどうかはわかりませんが、そうだよな!と納得する説得力があります。しかし…しかしですよ!ポップスシンガーやシンガーソングライターでそのような歌い手さんのアルバムやラ
イブって楽しいかな?…と思うのです。正確なピッチや歌唱力、構成力を伴った自己表現力…勿論必要な事ですけど、総合的なアーティストさんの魅力の条件にはなり得ない気がします。特にライブに関してはトレーニングによって培われるものとは全く違う次元のものが要求される…歴然たる事実。そこに舞台の魔力がございます。ライブの魅力ってそんなところにあるのでしょうね。そんな事も大切にしつつ今年もアーティストさんのサポート、しっかりとしていこうと思ってます。


うまくまとまらないのですが…

2013年1月3日 木曜日

昨年は素晴らしい方々に支えられながら音楽にかかわることが出来ました。そして新たな年…2013年…より多くの出会いも楽しみですし、自分自身、大きなステップを踏めるだろうなとワクワクしています。去年まででとにかく痛感したのは、他人に言われた一言に影響される事なく自分の気持ちや想いを妥協せずに動けるか動けないか?…山程苦労して悩んで精魂込めて作った一曲を聴き手は『これ良い』『これ嫌だ、好きじゃない』の一言であっさりと決めてしまいます。そこには作り手のこだわりや意固地になってる部分の入り込む余地はありません。どう思いますか??と言われるならばそれを承知で創作活動をするしかないわけで、開き直ることでしか無いのです。成功、つまり売れる曲を生み出す…までに至る近道や明確な目的地なんてのも有ればこんなに楽な事は無いです…例えば自分自身の世界観とかこの唄は自分のイメージでは無い…簡単に言う方がいらっしゃいます。先程も書いたけど、僕ら作り手側も気持ちを込めて詞や曲を書いて音源を作り、『どんなシンガーがどんな世界を組み立てて唄ってくれるかな?』そんな想いを込めて仕上げたデモを前記のよ
うな一言で断れてしまう…以前は悲しくて仕方なかったですけど良く考えたらデビュー前のアマチュアのような奴等に言われる事だから気にする必要は無いし、逆に断った本人がチャンス逃してるだけ…さっきも書いた素人の勝手な一言…それだけのわけです。ハッキリしてるのはこちらが提供する曲はメジャープレゼンテーション等で既に公開されていたり各プロデューサーやディレクター、レーベル関係者等にも聴いて貰ったりしてるものです。だから一個人の意見で気に入る 気に入らないは ビクともしません。近道云々でなく 利用出来るならば利用すれば良いと思う。俺が歌手目指してる若者だとしたら、こんなチャンスは逃さないで、なんでも唄ってみて まずは自分を世間に知ってもらおうと思うけんだけど。色々と書いてみましたが今年はペースかなりあげて勝負していきますから よろしくお願いいたします。