たまに思い出して心を引き締めるんだけど、NanohanAのはじめてのライブ前に僕が言った言葉…二人には言いたい事や伝えたい事が明確にあるんだから自分達のメッセージを客観的に自分達に届くように歌おう。それはすなわち聴いている方々に届くと言うことだから。ぼんやり聞いてると何の事やらサッパリわからないよね。わかりやすいようにつながりでお話すると、ネイチャーミュージックはガールズアコースティックのレーベルです。コンセプトはアカペラの魅力、目の前でアーティストが唄っているかのような、声のみの魅力。バンドマンである自分にとっては、このボスが目指しているものは対極的、ある意味究極的な音楽になります。食事で例えれば炊きたてのご飯だけ、バターやジャム等一切つけない焼きたてパンだけって事です。飢餓状態ならいざ知らずこの食事で満足する、感動をおぼえるとする…ご馳走と思わせねばならぬわけで、まさに究極のメニューものです。ましてやレストラン等として商売するなんて考えられないでしょう。もう十数年前になりますがガールズユニット(明日)とボスはその考えられないものを形にしていました。その曲た
ちは多くのリスナーの心に残ったことでしょう。そのあと、いくつかのアーティストさん達も同様の試みをしましたが、完成には至りませんでした。音楽知識、技術的には優れていました。でも届くものを作るには及びませんでした。なぜなのでしょうか?何を伝えたいのか…何を届けたいのか…そこには明確なメッセージが無かったからだと思います。拙いものや荒っぽいもの、作品としては洗練されていなくてもアーティストが本気でぶつけてくる思いがあるならば聴き手の心に届く。これがはじめに書いたNanohanAとのミーティングで語った僕の思いでもあります。そして、これからもず〜っとそう思って作品を仕上げよう、乃里絵さんやあさ美さんとの合言葉です。ラジオもですがNanohanA の曲達に込めた想いや僕自身の想い、初心に帰る意味からも、これから少しずつ綴っていければと思います。